シェアサロンとは? 料金やメリット・デメリットを把握して、美容師の新しい働き方を手に入れよう!

PAIR TIMES

近年、新しい働き方をする美容師が増えてきています。

美容師といえば、美容院に就職して、雇われて働くという働き方が一般的でした。

しかし、最近ではサロンに勤務するのではなく、Instagramなどのインターネットツールを活用し、自力でお客様を集客し施術を行う「フリーランス美容師」が増えてきています。

それに伴い、「シェアサロン」と呼ばれる新しい美容院のカタチが脚光を浴びてきているのです。

このページでは「シェアサロンとはどういうものなのか?」、「従来の面貸しや業務委託とはどう違うのか?」、「シェアサロンのメリット・デメリットについて」などを分かりやすく説明しています。

  • いまのサロンを辞めて、フリーでやっていきたいと思っている
  • シェアサロンについて詳しく知りたい
  • 自分にシェアサロンが向いているかどうか知りたい

以上のような方はぜひご覧ください。

シェアサロンとは?

シェアサロンとは、複数人の美容師が共同で利用する美容室のことです。

シェアハウスやシェアオフィス、カーシェアなど、最近はいろいろなものをシェアするシェアリングビジネスが盛んですが、それらの美容師版と考えればOKです。

フリーで働く美容師が自身のお客様に施術を行うレンタルスペースとして、東京・大阪などの都市部を中心に増えてきています。

セット面やシャンプー台、ドライヤー、コテ、アイロンなど美容院に必要な設備・備品を備え、基本的にハサミさえ持っていけばお客様の施術を行えます。

最近では個室や半個室のセット面、フルフラットのYUMEシャンプーなどの最新設備やオシャレな内装を備えたシェアサロンも増えてきています。

パーマ液などの薬剤類は自分で持ち込むか、シェアサロンを通して購入する場合がほとんどです。

シェアサロンによっては契約しているディーラーを通して、サロン専売品を仕入れ値で購入できる場合もあるので相談してみるといいでしょう。

ネイルやエステなど様々な用途に対応したシェアサロンも多い

シェアサロンといえば基本的には美容師向けのレンタルスペースのことを指しますが、最近では、ネイリスト、エステティシャン、整体、セラピスト、アイリストなど様々な美容系の業種に対応できるシェアサロンも増えてきています。

施術用のベッドや道具を備えた個室をレンタルしたり、マンションの一室をプライベートサロンのように照明やインテリアも含めて整えているタイプもあります。

このようなエステティシャンやセラピスト向けのシェアサロンはレンタルサロンとも呼ばれています。

面貸しとシェアサロンってどう違うの?

フリーランス美容師の働き方というと、面貸しサロン(ミラーレンタル)をイメージされる方も多いと思います。

面貸しもシェアサロンも、セット面などの施術場所をレンタルして自身の顧客に施術を行うものという点では同じです。

両者の大きな違いは、すでに美容室として運営されているお店が稼働率を上げるために空いている席を貸し出すのが面貸し、最初から複数人の美容師でシェアすることを目的として運営されているのがシェアサロンです。

面貸しはシェアサロンが登場する前から存在しており、面貸しがさらに進化してできたのがシェアサロンと言えるでしょう。

料金体系やお客様への価格設定、薬剤費など、面貸しとシェアサロンでは以下のような違いがあります。

面貸しとシェアサロンの違いまとめ

特徴面貸しシェアサロン
利用料金売上に対して60%前後の還元が主流
例)売上40万円だと取り分が24万円前後
※サロンによって還元率は異なります。
・売上に対する歩合
・月極料金
・利用時間に応じた時間制料金
※上記3つのどれかや2~3つを組み合わせたオリジナルの料金プラン
お客様への価格設定上限はないが、下限はある。自由
薬剤費サロンで負担
※還元率によっては自己負担になるサロンもあり
自己負担
集客自身の指名顧客のみを対応する
※サロンによっては新規入客がある場合も
新規の集客も既存顧客の対応もすべて自身で行う

これらは従来からの面貸しとシェアサロンの違いです。

最近では面貸しとシェアサロンは同じような意味合いで使われていることも多く、両者に明確な違いはなくなってきています。

業務委託サロンとはどう違うの?

フリーランス美容師の働き方としてもうひとつメジャーなのが「業務委託」です。

業務委託の場合、サロンスタッフのひとりとしてサロン内で勤務しますが、正社員やパートなどのようにサロンと雇用契約を結んで雇われているわけではありません。

個人事業主(フリーランス)として、美容室と業務委託契約を結びます。

そして事前に決めた還元率に応じた報酬を受取ります。

たとえば、指名売上の場合60%還元、フリー入客の場合50%といった具合です。(還元率はサロンによって異なります。)

シェアサロンの場合、独立開業するようなものですが、業務委託の場合はあくまでサロンの一員として働くこととなります。

業務委託とシェアサロンの違いまとめ

特徴業務委託シェアサロン
利用料金フリー:40~50%還元
指名:50~70%還元
・売上に対する歩合
・月極料金
・利用時間に応じた時間制料金
※上記3つのどれかや2~3つを組み合わせたオリジナルの料金プラン
お客様への価格設定サロンが決定自由
薬剤費サロンで負担自己負担
集客サロンが行う新規の集客も既存顧客の対応もすべて自身で行う

シェアサロンの料金体系ってどうなってるの?

それぞれのシェアサロンにより料金体系は異なりますが、主に以下のような料金プランとなっているところが多いです。

  • 売上に対する歩合料金
  • 月額定額の月極制
  • 利用時間に応じた時間制

上記3種類のどれかひとつだけのシェアサロンはあまりなく、たとえば「月額5万円 + 売上歩合25%」など、複数の料金を組み合わせたプランになっているところがほとんどです。

また利用状況に合わせて複数の料金プランを選択できるようになっているサロンもあります。

参考データ)主なシェアサロンの料金プラン

シェアサロン料金プラン
GO TODAY SHAiRE SALON(ゴートゥディシェアサロン)月極初期費用:10,000円
Aプラン:50,000円/月 + 技術売上25%
Bプラン:30,000円/月 + 技術売上30%
Cプラン:20,000円/月 + 技術売上20%(店舗限定)
スポット初期費用:0円
平日:750円 / 30分
土日祝:1,200円 / 30分
EMANON share salon(エマノンシェアサロン)月極5万円 + 売上の25%
スポット平日:650円 / 30分
土日祝:1,100円 / 30分
シェアサロンF月極15万3,000円 / 月
FBeauty月会費 + 利用チケット制月会費は店舗・ブース等による異なるため要問い合わせ
利用チケットは1時間券(1,600円)~50時間券(60,000円)まで
Qnoir(クノア)月会費 + 時間料金プランや利用条件などにより細かく変わってくるため、詳しくは公式サイトをご参照ください。
GrandStrorySALON(グランストリーサロン)月極3万円 / 月(50時間まで)
PAIR SQUARE月極初期費用:1万円
5万円 / 月(30時間まで)
7万円 / 月(55時間まで)
12万円 / 月(125時間まで)
17万円 / 月(200時間まで)
スポット初期費用:0円
平日:800円 / 30分
土日祝:1,000円 / 30分
薬剤費は自己負担のサロンがほとんど

パーマ剤やカラー剤などの薬剤費は基本的に自身で持ち込むか、シェアサロンから別料金で購入することとなります。

個人でディーラーから仕入れをするとなると、ディーラーの開拓・契約がそもそも大変ですし、発注量が少なくなるため仕入れ値が高くなりがちです。

シェアサロンがディーラーと提携しており、シェアサロンの仕入れ値と同程度の価格で薬剤の購入ができるシェアサロンもあります。

シェアサロンのメリット・デメリット

シェアサロンにはメリットもあればもちろんデメリットもあります。

メリットとデメリットをきちんと把握した上で利用するようにしましょう。

低コスト・低リスクで独立開業ができる

美容室を新規で開業する場合、お店の規模や立地にもよりますが、平均1,200万円ほどの資金が必要となります。

自己資金だけで足りる方はほぼいないので、多くの方は日本政策金融公庫や銀行・信金などの金融機関から融資を受けます。

つまり1,000万円近い借金をして独立開業する方がほとんどです。

その融資の返済をしながら、毎月の家賃や水道光熱費、スタッフの給料などの運転資金も発生します。

美容室の経営がうまくいけばいいですが、美容室はコンビニよりもたくさんあり、熾烈な競争に勝ち残らなければなりません。

2019年(1-10月)「美容室」の倒産状況
東京商工リサーチが長年蓄積してきた企業情報、倒産情報および公開情報等に基づき、独自の視点に立った分析をレポートにまとめて発表しています。

もしうまくいかずに閉店するとなれば、多額の借金だけが残ることになります。

その点、シェアサロンを利用して独立開業した場合、初期費用はほぼ不要、ランニングコストもシェアサロンの利用料と薬剤費くらいしかかかりません。

またお店を構えた場合、休業日やアイドルタイムなどお客様がいない時間にも家賃や水道光熱費、人件費などの経費は発生し続けます。

シェアサロンであれば、お客様から予約が入った時間のみ利用すればいいので余計な経費をかけずに無理なく独立開業ができるのです。

正社員や業務委託よりも手元に残るお金が増える

美容室に雇われて基本給+歩合で働いたケースや、業務委託として歩合で働いたケースと比較した場合、シェアサロンを利用したほうが手元に残るお金は多くなるケースが多いです。

もちろん給料の金額や歩合の還元率、シェアサロンの料金プランなど様々な要件に左右されますが、多くのシェアサロンでは、正社員や業務委託よりもお得になるように料金プランが設定されています。

サロンに勤務(正社員)→ 業務委託 → 面貸し → シェアサロン

同じ売上の場合、右に行くに連れて手元に残るお金は増えることとなります。

ただしその分リスクも右に行くに連れて増えます。

「独立開業して店舗を構えるための資金を貯めたい。」「自分のスキルがあればもっと儲かっていいはずだ。」など、リスクを取ってでも収入アップを目指したい人にも選ばれているのがシェアサロンです。

介護や育児など自分の都合に合わせた自由な働き方が手に入る

長時間労働になりがちなフルタイムのサロン勤務は無理と諦めている方でも、シェアサロンを利用すれば自分の都合に合わせて働くことができます。

親の介護、妊娠・出産・育児、病気による療養など様々な理由でサロン勤務を諦めて休眠美容師となっている方が多数います。

そのような方でもシェアサロンを利用すれば、予約の入ったときだけ週数回勤務するなど多様な働き方が可能になります。

また24時間使えるシェアサロンも多いので、あえて深夜営業のみに特化してみても面白いかもしれません。

場所に縛られない

InstagramなどのSNSを利用すれば世界中の人々に向けて発信できます。

いくらInstagramのブランディングがうまくいってフォロワーが増えても、わざわざ遠方から店舗に来てもらうことは難しいでしょう。

店舗だと移動できないのでお客様から来てもらうしかありませんが、シェアサロンならこちらから出向いていって、現地のシェアサロンを利用できます。

しかもシェアサロンは東京や大阪の都市部や駅前などの便利な立地にあるので、お客様に来てもらいやすいです。

これからの時代は場所に縛られず全国をまわりながらヘアカットするフリーランス美容師が出てくるかもしれませんね。

自力で新規集客をする必要がある

正社員やパートなど美容室に雇用されている場合や、業務委託の場合は、新規の集客はサロンがホットペッパービューティーに掲載するなどしてやってくれます。

しかし、シェアサロンが集客してくれるということは基本的にありませんので、すべて自分でする必要があります。

「自分は固定客がたくさんいるから新規集客しなくても大丈夫。」という方も安心はできません。

どうしてもある程度の失客は避けられませんので、新規集客をしない場合、長い目で見るとどんどんお客様が減っていくことになります。

既存のお客様の口コミや紹介、minimo(ミニモ)やrequpo(リクポ)など個人でも使いやすい集客媒体・アプリの活用、InstagramやFacebook、YouTubeやブログなど各種ネットツールを駆使したブランディングやWebマーケティングなど、様々な方法を駆使して新規集客をする必要があります。

シェアサロンによってはフリーランス美容師の集客についてのサポートを提供している場合もあるので、集客に不安のある方は相談してみるといいでしょう。

経理や仕入れなどのバックオフィス業務もすべて自分でやらないといけない

フリーランスでやっていくとなると、単純にお客様に丁寧な接客や最適な技術を提供していればいいというわけではなくなります。

毎月の経費・売上の記帳や毎年の確定申告などの経理作業、薬剤の仕入れや管理、Instagramやブログの更新、予約や問い合わせの管理・返信などバックオフィス業務もすべて自分ひとりでやらなければなりません。

それに加えて、美容師としての技術の向上、最新トレンドのチェックなどやることは多岐にわたります。

まとめ

シェアサロンについていろいろな面から解説してみました。

まとめると、

  • シェアサロンとは、複数の美容師が共同で利用できる美容室である。
  • 低コスト・低リスクで独立開業でき、自由な働き方ができる。
  • 自力で集客や経理作業も必要となる等、大変なことも増える。

最近ではInstagramを使って多数のファンを集める美容師も増えてきており、自力で集客する力のある美容師にとってシェアサロンは魅力的な選択肢となるでしょう。

またご自身や家庭の事情などでフルタイムのサロン勤務は難しいという場合にも、固定客から予約が入ったときだけ利用するという形でもシェアサロンは便利です。

美容師の働き方も今後どんどん多様化していき、それに伴いシェアサロンもどんどん盛り上がっていくでしょう。

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